パルモディアについて事前学習してみた

更新日時 2017/09/23 1:23:58

 

スーパーフィブラートとの謳い文句もあるヘマフィブラートの実力は?

パルモディア(ヘマフィブラート)について、製薬メーカーからの洗脳を受ける前に、薬剤師として簡単に批判的吟味したいと思います。
まずはヘマフィブラートとあるので、フィブラート系の薬剤ですね、すなわちTG(トリグリセリド)を低下させる薬剤ということがわかります。
あとは善玉コレステロール(HDL)をあげる作用もありますかね。
あと、特徴ですが自分で調べるのめんどいのでググります。

 

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興和・三輪社長 高脂血症薬パルモディア TG低下患者の第一選択薬に育成 「従来のフィブラートと違う」?|?国内ニュース?|?ニュース?|?ミクスOnline

 

メーカーの売り文句を並べようと思います。

 
  • 従来のフィブラート系薬剤とは全く違う新しい薬
  • 従来のフィブラート系薬剤と比べて「安全性も高い」
  • TG低下作用とHDL-C増加作用が確認されたことには、「現存する(フィブラート系の)薬の中で一番強い」
  • 副作用発現率は、パルモディア群が2.7%、フェノフィブラート群が23.7%
  • スタチンとの併用でも、有害事象の発現リスクはパルモディア単剤と変わらない
  • 腎障害患者でも有害事象の発現リスクは変わらない
 

これがメーカーの売り文句になりますかね。
それではいったいどんな根拠に基づき、このような発言をしているのかみていきましょう。
まず上2つは総合評価でしょうから、無視して、まずは3番目の

「現存する(フィブラート系の)薬の中で一番強い」

第V相試験でフェノフィブラートの100と200、あとはプラセボと比較しておりますが、別に優越性を示してはいないですね…
パルモディア0.2rはフェノフィブラート200rに対し非劣勢を示した、以上です。
結論→パルモディアが現存するくすりの中で一番強いという証拠はない。

 

副作用発現率は、パルモディア群が2.7%、フェノフィブラート(FF)群が23.7%

これは第V相試験の結果みたいですね。細かい内訳は

治験薬との因果関係が否定できない有害事象は、プラセボ群 7.0%(3/43 例)、パルモディア 0.1 mg 群 4.4%(2/45例)、パルモディア 0.2 mg 群 7.8%(10/128 例)、パルモディア 0.4 mg 群 11.8%(10/85 例)、FF 100 mg 群 14.1%(12/85 例)及び FF 200 mg 群 26.4%(37/140 例)に認められた。

パルモディア錠の審査報告書より抜粋

てか、インタビューフォームみてても、やってる研究によって頻度が違うから、おそらくこれが一番インパクトが強かったから使っているだけではないかなと。

 

スタチンとの併用でも、有害事象の発現リスクはパルモディア単剤と変わらない

これと

腎障害患者でも有害事象の発現リスクは変わらない

については、審査報告書で言及されていますね。

 

本剤投与時の横紋筋融解症のリスクは FF と比較して高くはないと考えられるが、症例数も限られており、既存のフィブラート系薬剤と比較して本薬でリスクが低いことを示す明確な根拠は得られていない。また、国内臨床試験において、本剤投与時に腎機能障害や筋肉痛等の有害事象が報告されており、腎機能障害患者やスタチン使用中の患者では、横紋筋融解症に関連する有害事象の発現割合は、全体集団と比較して高値であったことを踏まえると、腎機能障害患者及びスタチン併用患者に関して、既存のフィブラート系薬剤と同様の注意喚起を行うことが適切である。

 

こんなところですかね。
まぁ他にも機構から色々突っ込まれているので、パルモディアの審査報告書は面白いです。
TG低下させるだけで、高脂血症の治療薬と認めるのはいかがなものかね〜とか。
フェノフィブラートとは非劣性試験しかしていないので、優越性はしめしておりません。
あとすこし懸念事項として、第V相でLDLコレステロールが上昇しているんですよね、その後の試験では大丈夫でしたがここもすこし懸念事項かなと。

 

TGを減らす作用とHDLをあげる作用は、アウトカム改善に結びつくか結論がでていなく、この2つを示しただけでは治療薬としてFDAは認めなかった気がします。
ただLDLは下げることでアウトカムが改善することは分かっています、ではパルモディアがあげてしまうリスクがあるのだとしたら…

 

ベネフィットとリスクの天秤が難しくなってくるんじゃないかなと思います。
また副作用のリスクも未知数ですし…

 

今回の件から皆が得るべき教訓は、パルモディア錠は興和の社長がいう「従来のフィブラートと違う」なんていうことは証明できておらず、急いで飛びつくほどの魅力はないということだ。

 
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