更新日時 2017/08/27 16:34:31

読むと考えてしまう審査報告書

 

新人や学生が来たら、話しておきたい話題のひとつです。

 

COX2選択性阻害薬のセレコキシブは、従来のNsaidsより胃腸障害が少ないのか?
最近ではCONCERNで、たしかにそのようなデータも出ていたと思いますが、私はこんなデータが出る前からセレコキシブのほうが胃腸障害は少ないという、どこから植え付けられたのかわかりませんが、そんな認識を持っていました。。。

 

では審査報告書にはどうかかれているかというと…

 

国内における本剤の「消化管リスク」については、類薬のロキソプロフェンナトリウムと同程度であり、本剤の作用機序のみをもって過大な評価がなされないように適正使用の徹底がなされる必要があると考える。

 

セレコックスの審査報告書2−P38より引用

 

あれれーって感じですよね(汗)
わたしたちは一体いつ、どこで、どうやって、セレコックスが既存の鎮痛剤(ロキソプロフェンが胃にやさしいというイメージはないだろうから)より、胃腸障害を起こしづらいという認識を埋め込まれたんでしょうかね?
これ、実習にきた学生にも聞いたら、この先入観もっていたんですよね(汗)
まぁこういったデータがでてしまうと、メーカーとしては、なんとかしてセレコキシブのほうが胃腸障害が少ないというデータを出そうと考えるのは言うまでもありません。

 

そこでデザインして、出てきたのがこれですかね。
Comparison of gastroduodenal ulcer incidence in healthy Japanese subjects taking celecoxib or loxoprofen evaluated by endoscopy: a placebo-controll... - PubMed - NCBI

 

なんで内視鏡で見つけた潰瘍なんだろうと、思ったら第V相で差がでていないわけですから、さらにその有害性を調べようというのは倫理的にダメっぽいですよね・・・
そしてこの結果は、やたら医療系のサイトに公開されている・・・
もちろん、医療系サイトには、第V相試験でロキソプロフェンと消化管リスクが同等であったことを記載しているところはない。。。

 

ちなみに論文不正と言ったらディオバンだと思う方が多いかもしれませんが、ディオバンの前はこのセレコキシブのCLASS STUDYっていうのが、論文不正で有名だったようです。

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